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2/18(日)、大阪の社会福祉会館でトリガーポイント鍼療法のセミナーが開催された。

講師は、トリガーポイント鍼療法の権威、関西鍼灸大学の黒岩共一氏。今回のセミナーでは
前腕と手の痛みをテーマに講義が始まった。


まず紹介されたのは車の運転でギアチェンジをする際に前腕に痛みが出る
という症例。ギアチェンジをする際にどの筋肉がどのように作用し、そして
どういう動きをした時に痛みが出るのかを分析することが大切だと黒岩氏は語る。

また、トリガーポイント鍼療法では、「痛いところが病変部」の発想から抜け出す
ために例えば、腕を動かした時に頚はどのような動きをしているかも確認し、
そしてそこからトリガーポイントを検出し治療をすることも大切だと黒岩氏の
解説は続いた。
指の筋の刺鍼について
解説する黒岩氏


講義では前腕と手の痛みの症状と、一般的に頻度の高い罹患筋が紹介された。

紹介された主な症状と一般的に頻度の高い罹患筋の一部

・母指痛--長・短母指屈筋、長母指伸筋
・腱鞘炎--長・短橈側手根伸筋
・弾発指--深指屈筋、浅指屈筋

その他にも前腕と手の各症状と一般的に頻度の高い罹患筋も紹介された。


講義の次は、臨床実習へとセミナーは続いた。実習では長・短母指屈筋、
指伸筋、長・短橈側手根伸筋、長母指伸筋、長母指外転筋などの触診や
刺鍼が行われた。

黒岩氏のセミナーでは、毎回筋の正しい触診、トリガーポイントの正確な検出、
そしてトリガーポイントへの刺鍼が行われる。

トリガーポイント検出や刺鍼に関しては、毎回黒岩氏による直接の指導や
スタッフの方々による指導、アドバイスが行われる。
参加者に直接刺鍼の
指導をする黒岩氏
長母指伸筋への刺鍼方法(セミナーレジュメ参照)

母指を伸展させた時、橈骨の茎状突起のすぐ後方に視察
出来る腱が長母指伸筋腱。この腱と尺骨の中央部を結ぶ
線を長母指伸筋が走行する。母指IP、MP関節伸展位で
内・外転させると、長母指伸筋腱が確認できる。母指IP、MP
関節の伸展を反復させると筋腹の収縮が確認出来る。
触知出来る停止腱は一定間隔で、触知出来ない腱も12時
方向で刺鍼する。
長母指伸筋への刺鍼


トリガーポイントのセミナーでの講師の先生方の丁寧な指導やアドバイスは、
高度なトリガーポイント技術習得の大きな助けとなる。

今回、黒岩氏から膝治療に関しての新しい治療法が見つかったとのコメントが
あった。こういった丁寧な指導や常に進歩し続けるトリガーポイント理論と技術が
セミナー人気の秘密なのかもしれない。
黒岩氏の指導は
常に細部に渡る


午前10時から始まり午後4時で今回のセミナーは終了となった。

1日のセミナーでは高度なトリガーポイント技術を完全に身に付けるのは難しい
かもしれない。こういった点に関して講師の黒岩氏は、「自分の中でしっかり
とした技術を作り上げて欲しい」と参加者たちに投げかけていた。

トリガーポイント鍼療法は高度な技術であるが、参加者たちは今日のセミナー
からの学びを基にして各自で臨床経験を積み、技術向上を目指すことだろう。


【講師紹介】
【黒岩共一プロフィール】 鍼灸師/関西鍼灸大学助教授

日本を代表するトリガーポイント鍼療法の治療家であり研究者。
トリガーポイントの形成基盤である筋硬結モデルを実験動物を用いて作成
する等、トリガーポイント鍼療法に関する研究を長年行う。


研究成果を臨床活動に応用することにより、トリガーポイント鍼療法の技術を
確立し、鍼灸業界に新しい概念を打ち立てる。
大学での講義、執筆、セミナー活動による鍼治療の技術指導も行う。大学の付属治療所での黒岩氏の
治療は、受診希望者が常に多数いる状態。現在も、トリガーポイント鍼療法の研究は継続中。

趣味は音楽鑑賞。クラッシックにおいては特にバッハを好む。


トリガーポイント研究会


【編集後記】
私自身、何度も参加させて頂いているトリガーポイントのセミナーですが、今回も面白かったです。
同時に難しさも感じました。解剖学の知識がしっかりと頭の中に入っていて、そしてそれをイメージ
出来ないとなかなか臨床でのトリガーポイント鍼療法にまで応用できません。
簡単には身に付かない高度な鍼治療の技術。だからこそ面白いし、やりがいを感じることの出来る
治療法だと今回も感じました。

責任編集/三宅修平

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