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【大野史保子プロフィール】

学校を卒業し、ゲーム音楽制作や着メロ制作・他にもさまざまなデスクワークに
たずさわるうちに、腰痛や慢性疲労に悩まされるようになる。
このままではいけない、カラダを動かしたいとの思いからバレエクラスに通う。


大人からバレエを踊るためにはカラダの知識が必要だと感じ、いろいろ調べる
うちに、カラダにたずさわる仕事をしたいと思うようになり整体師を志す。

整体スクール卒業後、スクールの母体でもある整体院に勤務し、整体の技術、運営方法などを学ぶ。
2006年8月、結婚のため愛知県へ引っ越し。出張整体をしながらリラクゼーションサロンに勤務。

2007年3月、名古屋市中区金山に『ここから整体院』をオープン。

ここから整体院
いち女性整体師のひび




治療家としてのスタートは開業。では開業には実際どんな準備が必要で、またどんなことに取り組めば
いいのか?資金は?運営方法は?どうやって患者さんを集める?など開業したばかりの女性整体師の
大野先生に開業前、そして開業後のお話を伺いました。 インタビュアー/三宅修平





















三宅  開業前の気持ちと開業後の現在の気持ちを教えて下さい。

大野  開業の準備を始めたのが2月上旬(07年)です。よし始めるぞ、と
     まず物件から探していました。時間がかかると思っていたんですが
     1週間で決まり、その翌日から新婚旅行に行くことが決まっていて、
     帰って来たら2月の下旬。旅行後は契約書類の準備をしつつ、2週間
     ほどひたすらHPを作っていました。そのあと開業準備前に申し込んで
     いた東京のセミナーに参加して、さらにその後ストレッチ教室を2本
     抱えていたので、開業前は考える暇がなかったです。

三宅  不安はなかったですか?

大野  不安はもちろんありましたが、端からやっていかないと終わらないので
     考える暇もなく右往左往していました。

三宅  今はどんな心境ですか?

大野  オープン当日は買物も全て済んでいない状態で、施術をしつつ
     無いものを買い足したり、片付けをしたりとバタバタしていました。
     最初は全然冷静になれずあたふたしていましたが、3月が終わるにつれ
     だんだん落ち着きが戻ってきました。4月に入ってからは、それまで開業
     準備に追われて宣伝をする時間がなかったので、新規の開拓をやって
     いる状態です。

三宅  一番大変だったことは何ですか?

大野  やっぱり開業前の1週間くらいです。開業前の週にストレッチ教室を2本
     抱えていたので、平行して翌週のオープンに間に合うのかということが
     一番心配でした。

三宅  時間的に他のことと開業を同時進行で進めていたので大変だったという
     ことですか?

大野  間に合うのかな?という気持ちが一番精神的にキツかったですね。

三宅  開業資金はいくら位ですか?また、準備資金はいくら位ですか?

大野  これだけあれば私が安心だという意味で150万です。実際に使った
     お金は60万前後です。

三宅  開業日の理由は何かありますか?

大野  大安のどこかにしようと思っていました。みんなそうしているという話を
     聞いていたので、じゃあ大安のどこかにしようと思い、一番実現可能な
     日がこの日だったということです。


三宅  大野先生の治療(整体院)の強みは何ですか?そしてその強みを
     アピールしたいターゲットはどんな人ですか?

大野  そうですね、女性特有の症状や、女性ならではのニュアンスを感じ取り
     やすいこと、その場しのぎではなく、根本から症状を取り除くこと、大人
     からダンス・バレエを始めた方のご相談に乗れること、お一人お一人に
     合ったストレッチ・セルフケアをお教えし、症状の出にくい体を、患者さん
     ご自身が築けるようご提案することなどですね。
     ターゲットとしては、バリバリ働かれている女性、趣味やスポーツを楽しま
     れていて、よりよい体を目指す方ダンス、バレエをやられる方です。

三宅  女性専門の理由はありますか?

大野  安全面の問題もありますが、自分で自分の責任を負えないような状態で
     患者さんのお体をお預かりすることなど本末転倒であり、やってはいけない
     と思ったためです。

三宅  なるほど。では、これはどの業種でも新規の場合必要だと思うのですが、
     集客はどうされていますか?

大野  今の所はHPと紹介がほとんどで、ポスティングもやっています。
     お店を回ってビラを置いて下さいというお願いもしています。来月は
     フリーペーパーもやる予定です。今の所はHPと紹介が強いですね。

三宅  HP集客の目標はありますか?

大野  うーん、難しいですね。20人/月と言っておきます。


三宅  リピートの工夫は何かされていますか?

大野  師匠からたたき込まれているのですが、治療方針の主導権は私たちが
     持っているものだと思うんですね。何かをどうにかしたいと思って患者
     さんは来るわけだから、それはどういう過程・段階を踏んで、どういうことを
     する必要があって、どのくらいの時間でできるのか?と、説明をする義務が
     私たちにはあると思うんですよ。だからそれを説明して、1回では厳しいな
     と思われた方は、その理由と何回くらい掛かりますというお話をして、あとは
     選択肢を委ねるという形をとっています。あなたの体は今どういう状態で、
     今日は何をして、あと何回くらいで良くなります。ただし、整体には相性が
     ありますから私で良ければですが、どうされますか?という会話になり
     ます。

三宅  治療技術以外にコミュニケーションも大事だと思いますが何か工夫されて
     いることはありますか?

大野  患者さんが不安に思っていることや、疑問に思っていること、こうしたい・
     ああしたい、ということを全部聞いたあとで、施術に入ってもいいかどうか
     確認して、いいですよ、と承諾いただいてから施術に入ることですね。
     他には、治療中に出来るだけ世間話をします。患者さんによりますが、
     いろいろな話をしているうち、ある瞬間に声色が変わる時があるんですよ。
     また、施術をしている時に、患者さんが自分の体について強く興味を
     持つときがあるので、体というのはこういう仕組みになっているんですよ
     という話をして、ああそうなんだ…ならこうした方がいいんだな、という
     意識をうながすようにしています。


三宅  女性治療家の視点についてお聞きします。女性治療家の有利な点や
     不利な点があれば教えて下さい。

大野  女性整体師であるという点は売りになると思います。
     絶対数が少ないというのは強みなのかなと思います。
     私の個人的スキルというよりも、世の中の流れということはあるかな
     と思います。

三宅  不利な点は?

大野  一人でやる場合に、男性のお客さまをお引き受けする場合、
     男性よりも注意や工夫が必要だということ。

三宅  女性治療家から見て男性治療家が「もっとこうしたらいいのに」とか「女性
     患者さんのためにこんな事をすればいいのに」ということはありますか?

大野  もっと「安全ですよ」ということを表に出してアピールしてもいいと思います。
     私の仲間に、セクハラ反対を公言している整体師がいます。
     わざわざ書いている人ってなかなかいないじゃないですか。
     当たり前だと思っていることが財産であることは多いので、
     その部分をどんどんアピールしてもいいんじゃないかと思います。
























三宅  院内のレイアウトなどでこだわりや気をつけている点はありますか?

大野  この部屋、白っぽいんですよ。寒々しい感じがするので、出来るだけ木の
     家具を取り入れたというのと、部屋があまり広くないので高さのある家具を
     置かないようにしたこと、あとは植物です。植物を置くと落ち着きが出るなと
     置いてみて分かりました。

三宅  治療のこだわりや気をつけている点はありますか?

大野  患者さんの緊張を解くということと、患者さんが納得するまで説明すると
     いうことです。

三宅  緊張はどうやって解きますか?

大野  しゃべることかなと思います。

三宅  そうすると緊張は解けてきますか?

大野  人にもよります。解けない人は解けないし。

三宅  1回目でダメでも2回目ならということもありますよね。

大野  2回目に来たら大分違っている方もみえるし、来た時と帰る時で表情が
     変わっている方もみえます。

三宅  しゃべれるようになるまでに苦労はしましたか?

大野  苦労しました。みんな通る道だと思いますけど、自分の緊張を解くという
     のがまず大変でした。緊張が解けないと患者さんの状態が見えないので。
     でもこれは場数だと思います。それとあとは自分がどういうことをしたい
     のかということだと思います。リラクゼーションの方向なのか、治療系で
     やりたいのか…とか、患者さんとどういう距離を保ちたいのか、ということ
     ですね。

三宅  整体院運営のこだわりや気をつけている点はありますか?

大野  時間のメリハリをつけて作業をすることです。新規獲得のための
     HP更新やビラ配り…決めないとキリがないので、ダラダラやらないように
     しなくてはと思っています。
     あと、経営がどれだけ苦しくても、自分がやりたくないことはやらない。

三宅  今後の目標や私たちの業界においてどんなポジションにいたいかを
     教えて下さい。

大野  名古屋の女性に笑って欲しいなと思います。ゆくゆくは日本中の女性に
     笑って欲しいなと思います。


三宅  治療家にとって大切なことは何だと思いますか?

大野  自分が自分である、ということが大切だと思います。結局、人を見る作業
     だと思うんです。体の症状を見るだけではないと思います。相手を通して
     自分が見える仕事だとも思う。自分が構えていると相手も構えるし、自分が
     緊張していると相手も緊張するし、自分がこの人どこが悪いんだろうと
     思って見ていると、その人の悪い所を探してしまう。

三宅  自分が自分であるとはどういうことですか?

大野  自分の状態を把握することかなと思います。例えば、自分が患者さんに
     引きずられてしまうと、そこでもう何も見えなくなってしまうし、自分が考え
     ごとをしているとその時点で患者さんが見えなくなってしまいますよね。
     技術は本人の努力次第で何とでもなりますが、自分が自分でいるという
     のは、実は結構難しいことだと思います。

三宅  では、最後になりますが、これから開業する方に向けて何かメッセージを
     お願いします。

大野  開業するだけなら私にも出来たので、その点は不安になる必要はないと
     思います。ただ、開業して何をやりたい、どうしたいのかということは
     大事で、開業がゴールになってはいけないと思います。今の所、私が
     言えるのはそれくらいです。

三宅  ありがとうございました。


【編集後記】
おっとりとした優しさの中に、しっかりとした強さを感じる先生でした。
師匠の教えをしっかりと受け継いで、そこから学んだことを患者さんに
還元しておられるのだなという事を感じました。いい師匠にはいいお弟子
さんがつくものだなと改めて思いました。

今回は、大野先生が開業して3週間後のインタビューでした。それにも
関わらず、しっかりとご自分の考えが出来ていて、これからドンドン成長
されるのだろうなということを思いました。今後、益々のご活躍が期待
出来る注目の女性整体師さんでした。

三宅修平

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